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【2024/05/20 05:13 】 |
ep.11 クリスマスツリー、血に染めて・・・-後篇-
【前回のあらすじ】

こんにちは、斎(いつき)です。
何の気なしに、クリスマス・イベントに参加したのですが、偶然にもスールさんと同じパーティとなったんです。
ところが、謎の少年の率いるパーティは、何故か別のダンジョンに送り込まれてしまいました。
 
そこは少年が生体エネルギー採取のために用意した罠だったのです。

スールさんは少年の正体を知ってるみたいだし、少年もまたスールさんのことを別の名前で呼んでいるし、少年とスールさんは訳ありなんでしょうか?







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【2010/06/17 23:48 】 | メインストーリー | 有り難いご意見(4) | トラックバック()
ep.11 クリスマス・ツリー、血に染めて・・・ -前篇-
ファンブルグ城下町には、ふたつの道路網があるのをご存知だろうか?
ひとつは、みんなが普段から使っている地表の道路。
通常、こちらを道路というのが当たり前なので、ことさら「地表の」とことわるのもおかしな話だが・・・。

もうひとつの道路網は地下にある。


そう・・・もし貴方が冒険者であるならば、かつてジャックを探して地下下水道の冒険をしたことがあるのではないだろうか?
ファンブルグのあちこちに、同じような地下通路は存在している。
地上にある道路網との最大の違いは、階層があること。そのために、同じ面積でありながら、総延長距離は地上の道路の何倍、いや何十倍になるのだ。

しかも、それがハブと呼ばれるポイントによって有機的に接続され、ある種、巨大な迷宮を形成している。
その末端は王宮や詰所に通じているものもあるといわれている。


そんな巨大な地下迷宮の末端にその施設はあった。

元は、おそらく数多ある幽閉施設のひとつだったのであろう。
前の主がいなくなったあと、しばらくは灯りが点ることはなかったが、最近になって頻繁に人が出入りし、すっかりと改装されてしまった。


大きなマホガニー製の机に腰掛けた男。
その前に立つシルエット。

「まさか浮舟まで、やられるとはな・・・」

「お言葉ですが、ナルシズム女やマッチョ馬鹿ではいささか荷が勝ち過ぎただけのこと・・・」

「奴らは有能な研究者であった」

「研究者とて戦略のひとつも立てられないようでは・・・」

「空蝉、お前には勝算があるというのか?」

「ははっ、すでに仕掛けは講じてございます」

「行け、空蝉・・・、『特異体』を増殖し軍団化するのだっ」

「はっ」空蝉は踵を鳴らして敬礼した。

「すべては主のために」

「すべては主のために」






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【2010/06/15 21:33 】 | メインストーリー | 有り難いご意見(1) | トラックバック()
ep.10 哀・戦士たち -後篇-

前篇のあらすじ

サータルスは、ひょんなことからハイデッカーと出会い、一緒に幼馴染を探すこととなった。行方を追って、花街内の診療所に辿り着いたものの、相手は一足違いで往診に出かけてしまったという。しかも往診先があまり評判の良くないところと聞いて、二人は様子を伺いに大舟屋に向かった。

大舟屋はその名の通りかなり大きな店を構えていた。

「ここが大舟屋かい」

「ああ・・・」

「なんやらきな臭い感じがプンプンするで・・・」

「中へ入ってみよう」

暖簾をくぐって中に入ったサータルスは、ふと漂ってきた香りに違和感を覚えた。
ベースは白粉や紅の香りだが、その中に幽かに別の香りが混じっているような気がする。

(なんだろう、どこかで嗅いだ記憶が・・・)

その臭いは、記憶の底の方にある禍々しいものを、呼び起こすかもしれない・・・。
サータルスは、そう感じていた。







 

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【2010/05/31 23:00 】 | メインストーリー | 有り難いご意見(5) | トラックバック()
ep.10 哀?戦士たち -前篇-

10月も後半になってくると、ハロウインの飾り付けでファンブルグの街は一段と活気を帯びてくる。
東地区の商店街も例年同様、パンプキンのランタンが飾り付けられ、夜がふけても煌々と灯りが照らされ、人通りが絶えることがない。


そんなメインストリートから外れた一角を物珍しげに歩く男がひとり。
長旅のせいで埃っぽくなった外套を着込んだ長身の兵士・・・いや、大きな戦斧を背負っているところをみると戦斧闘士か?
さっきからおのぼりさんのように、あちこち見渡している。すれ違う人にぶつかりそうになり、大きな身体を折ってぺこぺこ謝っている様子はなんだか微笑ましい。

(ふぁ~、それにしても都会はめっちゃ人が多いねんなぁ。ほんまに、こん中から探し出すことが出来るんかいな・・・)
男はだんだん不安になってきていた。

(とりあえず、噂に聞いた病院に行ってみるのがええんかな)
さっきから地図を広げて見ているが、自分がどこにいるのかさえ、さっぱり分からない。

(こりゃ、まいったわぁ・・・誰かに聞いてみるしかあらへんなぁ・・・)

あたりを見回すと、四つ角に女性が立っているのが見えた。タバコを手に、待ち行く人々を見ているが、待ち人がこないのか、ずいぶん手持ち無沙汰な様子である。こちらの視線に気がつくと手招きした。

男はその女性に近寄ると、声をかけた。

「なあ、自分、この辺に住んどるん?ちょっと病院探しとるんやけど、知らんかなぁ・・・女医はんがおるようなとこ・・・」

女は、腕組みしたまま、じろっと眺めると、

「あんた、どっから来たの?」
と尋ねた。

「ああ、ちょっと人を捜しとってなぁ、この間まではウィルノアちゅうとこにおってんねんけど、生まれたんはもっと西の方や」

「へぇ~、そう・・・」
女は、にやっと笑った。

「あんた、ついてるね、女医さんのいる病院だっけ?知ってるよ、私も以前お世話になってたからねぇ・・・」

「ほんまか!なら、ちぃと場所教えてくれんやろか?」

「だからさ、ついてるねって言ってるじゃないか・・・、私、今晩は暇なんだよ・・・そこまで案内してやろうって言ってるのさ」

「おおきに!自分、ほんま、親切やなぁ、ほな、さっそく行こか・・・」

「ふふっ、こっちへどうぞ・・・」
女は旅の男の腕を取ると、大きな門の方へ引っ張って行った。






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【2010/05/27 21:54 】 | メインストーリー | 有り難いご意見(2) | トラックバック()
ep.9 おちけん! -後篇-


バー・シャマイムの片隅。


慧さまたちは、左之助、マミコと合流した。

「サークル自体は、お笑いの養成所を兼ねたようなもので、不審な点はなさそうだ。ただ、最近入ってきた講師の経歴が怪しい」
左之助は、聞き込んできた事実をそう伝えた。

「さて・・・」
慧さまはグラスを置くと、スールに向かって言った。

「どうやら、怪しげなのはその講師みたいだけど・・・?」

スールは手にしたグラスの中でカラカラと氷を回しながら、


「そいつがおそらく『耳』だ・・・」

「『耳』?」

「『耳』が情報を集めて、『手』が動く、そしてそいつらを指揮しているのが『頭』だ・・・」

「ずいぶんストレートなネーミングですね」斎(いつき)が言った。

「ねえ・・・そろそろ教えてよ・・・あんたが追っかけているのはいったいなんなの?」

「誤った方向に突っ走ってる科学者と、それを私利のために利用しようとしている奴ら・・・」

「!」

「なんで、そんなのと関わることになったのさ?」

「・・・あいつらは・・・」
スールはグラスを一気にあおった。


「オレの大事なものを汚そうとしている・・・」

「大事なもの・・・」
慧さまと斎(いつき)は顔を見合わせた。

 
時計を見て左之助がいった

「そろそろ奴がサークルを出る時間だ・・・」

「よしっ、行くよっ!」


「ヒヨコ神社」が動き出した。





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【2010/05/22 11:39 】 | メインストーリー | 有り難いご意見(3) | トラックバック()
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