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【2017/08/20 22:30 】 |
星に願いを・・・その肆
これが前回の『ヒヨコ神社』

入り口のドアの横に唖然とした斎(いつき)。
向かって右側の一人掛けのソファの前に、3~4歳の幼児(彗)を抱いた慧さま。
奥の窓辺の椅子に半分腰を浮かせた左之助。
左側の3人掛けのソファには首っ玉に15~16歳の少女をしがみつかせたサータルス。

そして、部屋の真ん中に短筒を構えた身長1m80cmくらいのヒヨコ。

そのヒヨコが「オレノヨメ」を出せと言っている。

「ヒ、ヒ、ヒ、ヒヨコキターーーーーー!!」
斎が万歳するかのように両腕を振り上げた。


宇宙・・・。
それは無限の可能性を秘めた神秘の世界。
若者達は、その扉を開き、「未来の家族」を探す。
その手で、ヨメを掴めっ!

・・・・・・コホン、もとい・・・・・・。



真っ先に我に返った慧さまは、斎と左之助にアイコンタクトした。
「斎っちゃん、『オレノヨメ』あそこにまだあったっけ?」

「えっ?、オ、オレノヨメですか?・・・ど、どうでしたっけ・・・?」
空とぼける斎。

「隠スト為ニナランゾ」
ヒヨコはイライラと足踏みをしている。

「左の字、知ってる?」

「・・・先ほど本殿にお連れしたが・・・」
立ち上がり掛けた腰を下ろして、左之助が答えた。

「あっ、ああ、そうだったわね、本殿、本殿・・・」
さりげなく彗を身体で隠すようにポジションを取る。

「そこのドアを出て左に曲がって渡り廊下渡ったところが神殿なんだけど」

「本当カ?ソコニオレノヨメガ?」

「うんうん、間違いないって!なんなら私が案内するけど?」

巨大ヒヨコはなにやら思案しているようだったが、

「オレヲ騙シタラ」
羽にひっかけた短筒を振り回しながら

「コイツガ黙ッチャイナイゼ」
と低い声で告げた。

「斎っちゃん、私が案内してくるから、この子を・・・ねっ?」
不安そうに見つめる斎に彗を引き渡すと、

「大丈夫、大丈夫、オレノヨメを渡すだけだからすぐ済むわ。何にも心配はないから・・・」
ウインクした表情はいつも慧さまの何か企んでるソレだった。

慧さまは巨大ヒヨコに向き直ると、

「アンタが探してるものはこっちよ」
先にたって部屋を出た。

「ヨシ!ソコマデ案内セヨ!」
ヒヨコは短筒を構えたまま油断なく辺りを睥睨して、見かけよりも機敏な動きで慧さまの後を追った。

「大丈夫でしょうか・・・」
彗を抱きしめたまま、二人が消えたドアを見つめる斎。

「慧さまのことだ、ぬかりはないさ。それより・・・」
左之助は、ソファでゴロニャンしている二人を睨み、

「こっちの方がよっぽど問題だな・・・」
と呟いた。


「この先よ」
慧さまは、廊下を曲がって住居と神殿を繋ぐ渡り廊下に立った。

「コノ先ニオレノヨメガ・・・」

「そう、その先の襖を開けたところが本殿よ」

「ヨ、ヨシ・・・オマエハソコニイロッ!少シデモ動イタラ撃ツ!」

「ハイハイ・・・大人しく待ってるわ」
慧さまは両手を挙げ、短筒を構えて後ずさりする巨大ヒヨコに声をかけた。

「あっ、そうそう・・・走りたいかもしれないけど渡り廊下は走っちゃダメだから」

「ソウ言エバ、逆ニオレガ走ッテ渡ルト思ッタカ?」

「へっ?なんのことかしら・・・?」

「フフフ、オマエノ企ミニ気ヅカナイトオモッタカ?」

「失礼ねぇ・・・、企みなんてないわよッ」

「オレハ歴戦ノえーじぇんとナノダ。キサマノヨウナ腹黒ソウナ奴ヲ相手ニスルノハ初メテデハナイ・・・」
巨大ヒヨコは後ろの渡り廊下を振り返ると、

「ドウセ落トシ穴デモ仕掛ケテアルノダロウ?ソノヨウナ古イ手ニハ乗ラヌ」
そう言うとバサバサと羽ばたきをして、

「仰セノ通リ走ッテハ渡ラナイ」
そのまま浮上すると

「一飛ビニ渡ルノダ!」

「あーーっ、きたないっ!!」

「ハーッハッハッ」

渡り廊下を支える柱の間を哄笑しながら滑空する黄色いヒヨコ。
ちょうど中ほどに差し掛かったところで、プチっと何かが切れる音がした。

「アッ・・・」

ガラガラガラ、ドシーン

大音声とともにヒヨコの頭上に骨付き肉が満載されたタライが落下した。

「あ~あ、だから言ったのに・・・」
天井から透明な糸が揺れている。
その下に、骨付き肉に埋もれた巨大ヒヨコが渦巻き目をして伸びていた。

「落語忍法『目覚しの術』・・・・・・なんちゃって」

どこから取り出したか、荒縄を手にニッコリ笑う慧さまであった。



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【2012/06/13 18:13 】 | メインストーリー | 有り難いご意見(0)
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