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【2024/11/22 05:46 】 |
ep.11 クリスマス・ツリー、血に染めて・・・ -前篇-
ファンブルグ城下町には、ふたつの道路網があるのをご存知だろうか?
ひとつは、みんなが普段から使っている地表の道路。
通常、こちらを道路というのが当たり前なので、ことさら「地表の」とことわるのもおかしな話だが・・・。

もうひとつの道路網は地下にある。


そう・・・もし貴方が冒険者であるならば、かつてジャックを探して地下下水道の冒険をしたことがあるのではないだろうか?
ファンブルグのあちこちに、同じような地下通路は存在している。
地上にある道路網との最大の違いは、階層があること。そのために、同じ面積でありながら、総延長距離は地上の道路の何倍、いや何十倍になるのだ。

しかも、それがハブと呼ばれるポイントによって有機的に接続され、ある種、巨大な迷宮を形成している。
その末端は王宮や詰所に通じているものもあるといわれている。


そんな巨大な地下迷宮の末端にその施設はあった。

元は、おそらく数多ある幽閉施設のひとつだったのであろう。
前の主がいなくなったあと、しばらくは灯りが点ることはなかったが、最近になって頻繁に人が出入りし、すっかりと改装されてしまった。


大きなマホガニー製の机に腰掛けた男。
その前に立つシルエット。

「まさか浮舟まで、やられるとはな・・・」

「お言葉ですが、ナルシズム女やマッチョ馬鹿ではいささか荷が勝ち過ぎただけのこと・・・」

「奴らは有能な研究者であった」

「研究者とて戦略のひとつも立てられないようでは・・・」

「空蝉、お前には勝算があるというのか?」

「ははっ、すでに仕掛けは講じてございます」

「行け、空蝉・・・、『特異体』を増殖し軍団化するのだっ」

「はっ」空蝉は踵を鳴らして敬礼した。

「すべては主のために」

「すべては主のために」






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【2010/06/15 21:33 】 | メインストーリー | 有り難いご意見(1) | トラックバック()
外伝1 サー様と一緒 ①
浮舟との壮絶な闘いで心と身体を病んでいたサータルスさんでしたが、エクサリアさんの治療とマミコさんの献身的な介護によって、どうにか健康を取り戻しつつありました。

サータルスさんは、主治医であるエクサリアさんの判断で、入院から在宅治療に切り替えられ、自宅で静養の日々を送っています。

ヒヨコ神社の方々やにゃんこさんたちも、毎日のようにお見舞いに行っています。




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【2010/06/01 19:10 】 | 外伝 | 有り難いご意見(8) | トラックバック()
ep.10 哀・戦士たち -後篇-

前篇のあらすじ

サータルスは、ひょんなことからハイデッカーと出会い、一緒に幼馴染を探すこととなった。行方を追って、花街内の診療所に辿り着いたものの、相手は一足違いで往診に出かけてしまったという。しかも往診先があまり評判の良くないところと聞いて、二人は様子を伺いに大舟屋に向かった。

大舟屋はその名の通りかなり大きな店を構えていた。

「ここが大舟屋かい」

「ああ・・・」

「なんやらきな臭い感じがプンプンするで・・・」

「中へ入ってみよう」

暖簾をくぐって中に入ったサータルスは、ふと漂ってきた香りに違和感を覚えた。
ベースは白粉や紅の香りだが、その中に幽かに別の香りが混じっているような気がする。

(なんだろう、どこかで嗅いだ記憶が・・・)

その臭いは、記憶の底の方にある禍々しいものを、呼び起こすかもしれない・・・。
サータルスは、そう感じていた。







 

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【2010/05/31 23:00 】 | メインストーリー | 有り難いご意見(5) | トラックバック()
ep.10 哀?戦士たち -前篇-

10月も後半になってくると、ハロウインの飾り付けでファンブルグの街は一段と活気を帯びてくる。
東地区の商店街も例年同様、パンプキンのランタンが飾り付けられ、夜がふけても煌々と灯りが照らされ、人通りが絶えることがない。


そんなメインストリートから外れた一角を物珍しげに歩く男がひとり。
長旅のせいで埃っぽくなった外套を着込んだ長身の兵士・・・いや、大きな戦斧を背負っているところをみると戦斧闘士か?
さっきからおのぼりさんのように、あちこち見渡している。すれ違う人にぶつかりそうになり、大きな身体を折ってぺこぺこ謝っている様子はなんだか微笑ましい。

(ふぁ~、それにしても都会はめっちゃ人が多いねんなぁ。ほんまに、こん中から探し出すことが出来るんかいな・・・)
男はだんだん不安になってきていた。

(とりあえず、噂に聞いた病院に行ってみるのがええんかな)
さっきから地図を広げて見ているが、自分がどこにいるのかさえ、さっぱり分からない。

(こりゃ、まいったわぁ・・・誰かに聞いてみるしかあらへんなぁ・・・)

あたりを見回すと、四つ角に女性が立っているのが見えた。タバコを手に、待ち行く人々を見ているが、待ち人がこないのか、ずいぶん手持ち無沙汰な様子である。こちらの視線に気がつくと手招きした。

男はその女性に近寄ると、声をかけた。

「なあ、自分、この辺に住んどるん?ちょっと病院探しとるんやけど、知らんかなぁ・・・女医はんがおるようなとこ・・・」

女は、腕組みしたまま、じろっと眺めると、

「あんた、どっから来たの?」
と尋ねた。

「ああ、ちょっと人を捜しとってなぁ、この間まではウィルノアちゅうとこにおってんねんけど、生まれたんはもっと西の方や」

「へぇ~、そう・・・」
女は、にやっと笑った。

「あんた、ついてるね、女医さんのいる病院だっけ?知ってるよ、私も以前お世話になってたからねぇ・・・」

「ほんまか!なら、ちぃと場所教えてくれんやろか?」

「だからさ、ついてるねって言ってるじゃないか・・・、私、今晩は暇なんだよ・・・そこまで案内してやろうって言ってるのさ」

「おおきに!自分、ほんま、親切やなぁ、ほな、さっそく行こか・・・」

「ふふっ、こっちへどうぞ・・・」
女は旅の男の腕を取ると、大きな門の方へ引っ張って行った。






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【2010/05/27 21:54 】 | メインストーリー | 有り難いご意見(2) | トラックバック()
あとがき・・・っぽいもの③

いつもご愛読頂いて本当にありがとうございます。m(_ _)m

GW開けたとたん、デスクトップPCの電源が入らなくなるという災厄に見舞われ、ゲームにインすることが出来なくなってしまったYukarikoです^^;

うちのIT環境は、インターネットに接続されてるデスクトップ機と、それぞれが簡単な作業をするためのノートを1台ずつ持っているのですが、私のノートPCでは、スペックが低過ぎて、コンチェをプレイするには無理があるみたいなんですよ。何回か試してみたのですが、ブルースクリーンになって落ちてしまいました。
これがGW中でなくて本当によかったです。レベル上げの途中だったら、「きぃいい・・・」となって・・・(以下自粛)

ツイッターでは、「(ゲームができないので)モチベーションが上がりません・・・」みたいなことを愚痴ってしまいましたが、もちろん、創作は続けています。幸いにも原稿はUSBメモリに保存してあったので、まったく影響はありませんでした。これからクライマックスに向けてアップしていくつもりですので、どうぞ、よろしくお願いします・・・m(_ _)m


それでは、いつものお断り書きを・・・

この作品は、MMORPGコンチェルトゲートフォルテを舞台にして、自分のキャラやお友達のキャラを登場人物とした二次創作作品です。

登場するキャラについては、お名前や設定の一部を使わせていただいておりますが、性格付けなどは私のオリジナルであることをお断りしておきます。なので、もし文句がある場合には私の言ってくださいね。決してプレイヤーさんに「やっぱりナンパな性格なのね・・・」とか言わないでくださいね・・・。


さて、それでは作品のあとがきっぽくコメントを・・・。

今回はep.7からep.9までです。



※ネタばれもありますので、本編未読の方はご注意ください。









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【2010/05/24 20:39 】 | その他 | 有り難いご意見(2) | トラックバック()
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