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【2024/11/25 16:57 】 |
ep.5 愛・覚えていますよね? -前篇-

フレイヤ大陸のとある場所。市街地から離れた丘陵に先人達の眠る地があった。

墓標はいろいろな宗教が入り混じるこの地らしく、形も様式もまた様々であるが、そこに託す思いはひとつ。 


Rest in Peace (安らかなる眠り)



その墓標の前には、いつも新しい花束が供えられていた。

(あれからもう1年以上立つのですね・・・)

すでに置かれていた花束の上に自分の持ってきた一輪の花を乗せて、跪き頭を垂れた。

(王都は、きな臭い雰囲気が漂っています・・・。)

顔を上げ持っていた杖を胸の高さまで持ち上げて、

(あなたが護ろうとしたものは・・・私がきっと・・・)

そのシルエットは、もう一度黙祷を捧げると、ローブを翻してセメタリーをあとにした。



 


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【2010/04/12 23:01 】 | メインストーリー | 有り難いご意見(3) | トラックバック()
ep.4 天鵞絨(ビロード)の雨

ベルベット・イースター

小雨の朝

光るしずく 窓にいっぱい






雨が落ちてきた。

降ってきたというより、唐突に落ちてきた感じ・・・。

空を見上げると鈍色の雲がさっきよりも増えていた。

(こっちでも雨が降るんだ・・・)

我ながら変な感想だと思う。

樹木の多い故郷では、枝や葉にさえぎられた雨が霧のように降り注ぐ。

落涙型の雨だれがポツリポツリと落ちてくる風景は珍しい。

樹々の間を高速で飛び交う獲物を捉える目には、落ちてくる雨だれの形がはっきり見えるのだ。





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【2010/04/08 19:36 】 | メインストーリー | 有り難いご意見(4) | トラックバック()
ep.3 桃色台風 -ピンク・タイフーン-

【これまでのあらすじ】

元貴族のサータルス卿からの依頼で、視線の主を探っていたヒヨコ神社の面々。
卿のあとを付回すピンク服の少女の存在に気がついたものの、卿の妹エクセリアに寄生した魔物シャドウとの戦闘中に少女を見失ってしまった。
一夜明けて、ヒヨコ神社に訪ねてきたのは・・・。


「ちょっと!そこを動くんじゃないよっ!」
慧さまは、慌てて外に飛び出すと少女の腕をとって家の中に引きずり込んだ。

「そんなに慌てなくても、逃げも隠れもしませんよぉ」
コロコロと笑うのは、ピンクのメイド服を着た少女。サータルス邸から姿を消した少女であった。

「はんっ!そんなの信用できないわねっ、あんた、昨日も隙をみて逃げ出したじゃない!」
慧さまが鼻白む。

「お姉さま、どうなさいました?」

「・・・」

それぞれの寝室から出てきた二人に、少女を睨みつけたまま慧さまが、

「こいつが卿のあとを尾けていた犯人よっ!昨日、ドサクサにまぎれていなくなってたけど、もう逃げられないと観念して出頭してきたわけねっ・・・」

「まぁ・・・」


「ふ~む」

「ちょっと違うかなぁ~」

「うるさ~~いっ!キリキリ吐かせてやるから覚悟しなさい」

「ま、まぁ・・・お姉さまも落ち着いて・・・。とにかく、コーヒーでも飲みながらゆっくり話を聞かせてもらいましょう。」

「あ、私、コーヒー飲めないのでぇ、お茶にしてくれませんかぁ?」

「くうぅぅぅ・・・」
あっ、お姉さま、切れそう・・・

斎はワナワナと震える慧さまを見ながらため息をついた。

今日は朝からとんでもない一日になりそうだ・・・




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【2010/04/07 00:03 】 | メインストーリー | 有り難いご意見(1) | トラックバック()
あとがき・・・っぽいもの①

初めましての方も、いつもお世話になっていますの方も、読んで頂いて本当にありがとうございます。m(_ _)m

この作品は、MMORPGコンチェルトゲートフォルテを舞台にして、自分のキャラやお友達のキャラを登場人物とした二次創作作品です。

キャラについては、お名前や設定の一部を使わせていただいておりますが、性格付けなどは私のオリジナルであることをお断りしておきます。
(ゲーム内で「どエスの医師」様に会っても、いきなり「ののしってください」とか言わないように・・・)


ここでは、作品のあとがきっぽくコメントを・・・



※ネタばれもありますので、本編未読の方はご注意ください。


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【2010/04/06 01:11 】 | その他 | 有り難いご意見(1) | トラックバック()
ep.2 だれか様がみてる -後篇-

「ごきげんよう」

「ごきげんよう」

すれ違った人に思わず挨拶をしてしまう、とても気持ちのいい朝。
リセリア城の中庭に集う乙女たちが、天使のような微笑みを浮かべ、城門をくぐり抜けていく。
汚れを知らない心身を包むのは、淡い色の制服。
スカートのプリーツは乱さないように、ヘッドセットは揺らさないように、ゆっくりと歩くのがここでのたしなみ。
もちろん、遅刻ギリギリで走り去るなどといった、はしたない娘など存在しているわけがない。

ファンブルグ名物露店。

ここは乙女たちの楽園かつ戦場なのだ。



そんな乙女たちに交じった少女がひとり。

(今日も一日がんばらなくては!)


胸の前で小さくガッツポーズをすると、少女はバスケットを腕に下げて歩き始めた。

あれっ、そっちは違うんじゃない?
他の乙女たちは東地区のメインストリートの方に向かっているのに、その娘は反対の西地区の病院の方に向かっていく。



入り組んだ小路を迷うことなく進んでいくあたり、初めてではなく何度も通ってるのかもしれない。


やがてとある1軒の屋敷の前にくると、ぺこっと頭を下げてからその門の前を通り過ぎて、隣家の垣根との隙間にペタンと座った。
そして腕に下げたバスケットからお茶の入った水筒とバケットと取り出すと、懐中時計で時間を確かめる。秒針が12を指し8時30分になったのを見るめると、先ほどの家の方を向いて

「いただきます」
と言ってから、バケットをちぎって口に入れた。



「今日こそうまくいくといいなぁ・・・」
少女はお茶のカップを置くとそう呟いた。






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【2010/04/04 23:08 】 | メインストーリー | 有り難いご意見(1) | トラックバック()
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